YANOITI · GINGER LIBRARY
生姜の部位図鑑
生姜の食べる部分は「根茎」という地下の茎です。節・芽・根・葉鞘の名前と働き、親生姜と子生姜のつながりを、実際の株の写真で紹介します。
可食部の中心は「根茎」
生姜の根茎は、地下で短い節間を重ね、枝分かれしながら太る茎です。節や芽をもち、水分や貯蔵物質を蓄えます。根茎から伸びる細い根は、水や養分を吸収する役割を担います。
| 器官 | 見分ける手掛かり | 生姜での位置 |
|---|---|---|
| 根茎 rhizome | 節・節間・芽をもつ地下茎 | 普段食べる、こぶ状に連なった部分 |
| 根 root | 吸水・養分吸収を担う細い根 | 根茎の周りや下から伸びる |
| 地上の偽茎 pseudostem | 葉の基部が重なって茎のように見える | 細長い葉を支える地上部 |
| 葉 leaf | 光を受ける細長い葉身と、包み込む葉鞘 | 地上部に並ぶ |
資料:Kew:Ginger / University of Wisconsin:Ginger / University of Hawaiʻi / OpenStax:Stems

根茎を外から読む:節、芽、鱗片葉
| 名称 | 意味・観察のポイント |
|---|---|
| 節(せつ)/node | 葉がつく位置。根茎では、鱗片葉やその落ちた跡が節の位置を探す手掛かりになります。 |
| 節間(せっかん)/internode | 隣り合う節の間。生姜では短いため、節が詰まった姿に見えます。 |
| 鱗片葉(りんぺんよう)/scale leaf | 地中の茎につく、薄く小さく変化した葉。葉が落ちた跡も表面に残ります。 |
| 頂芽(ちょうが)/terminal bud | 茎の先端に位置する芽。成長点を含みます。 |
| 腋芽(えきが)・側芽/axillary or lateral bud | 葉の付け根側などに生じる芽。分枝のもとになります。 |
| 芽眼・芽の部分 | 園芸や取引で、根茎の芽のある場所を指す表現です。 |
| 分枝した根茎/branch, finger | 根茎の枝。英語のfingerは形を表す説明・流通用語としても使われます。 |
| ひとかけ | 料理上の量の表現。節や枝の数、一定のグラム数を厳密に表す単位ではありません。 |
資料:UC Berkeley:Vegetative Morphology / University of Hawaiʻi / OpenStax:Stems
根茎を観察するときは、先端や葉の付け根付近にある芽と、節の位置に注目します。芽が伸びて地上部をつくり、根茎も枝分かれしながら広がっていきます。
親生姜・種生姜・子生姜の違い
| 呼び方 | 指していること | 呼び方のポイント |
|---|---|---|
| 種生姜(たねしょうが) | 植え付け用に使う根茎 | 芽をもつ根茎を増殖材料として使います。植え付けには種用に管理されたものを選びます。 |
| 親生姜・母根茎 | 植え付けた元の根茎 | 植え付け後に伸びる芽や根茎の、もとになる部分です。 |
| 子生姜・新しくできた根茎 | 生育中に新しく伸び、肥大した部分 | 親生姜から新たに育った部分を表す栽培上の呼び方です。 |
| 孫生姜・二次以降の分枝 | さらに枝分かれした部分を表す栽培上の呼び方 | 新しい根茎の分枝の順序を表します。呼び分け方には地域や資料による違いがあります。 |
一本の株には、元の根茎と新しい根茎がつながっています。世代・分枝の呼び方と、「大生姜」「土佐一」といった分類・品種、さらに「新生姜」「囲い生姜」という出荷形態を分けて読むと混乱しません。
葉鞘・偽茎・本当の根

根茎から伸びる細い根は「不定根」と呼ばれ、水や養分を吸収します。地上に立つ茎のような部分は、葉の基部である「葉鞘」が重なった「偽茎」です。その上に細長い葉身が広がります。

資料:University of Wisconsin:Ginger / UC Berkeley:Vegetative Morphology
根茎の上に残る葉鞘と切り口

収穫後の根茎には、地上部を切りそろえた葉鞘の基部が残っています。写真の赤みを帯びた部分では、葉鞘が重なる様子と平らな切り口を観察できます。根茎にある芽、地上部につながる葉鞘、収穫時の切り口を、位置と形から見分けられます。
切り口をさらに拡大すると
根茎の内部には、皮層・中心柱・維管束・柔組織があり、でんぷん粒や分泌物を含む細胞が見られます。次のページでは、顕微鏡写真でそれぞれの位置と働きを紹介します。





